センター向け英語リスニングの効率的な勉強法|じっくり?聞き流し?
高校や予備校で、1時間目の前になんとなーく対策っぽいことをやったりして、それでいいのかなぁと思いつつ他には特に勉強せずにセンター迎えちゃうことも多いリスニング。
それではあまりにもったいない。
あまり時間をかけず、ちゃんと満足のいく点を取るための効率的なやり方を説明します。
対策が必要なワケ
いろいろイイワケしてサボったりすることのないように(笑)、まず最初にリスニング対策がなんで大切なのかを説明しておきます。
まず、配点が高いということ。
だって、250点満点のうちの50点もあるんですよ?
配点が高い印象があるであろう一番最後の6⃣長文でも36点、その前の5⃣長文でも30点です。
文法問題も、ぜーんぶひっくるめても50点いきません。
実はリスニングが配点的には最大セクションだと言うこともできるわけです。
まぁ少しぐらいいいか…と放っておける大きさではまったくないのです。
がっつり点を取りに行くべきセクションです。
次の理由は、センター試験のリスニングは対策の効果が出やすいということ。
いくら配点高くたって、やってもやっても点が上がらないような問題ならば他でカバーすることも考えないといけないかもしれませんが、文法とか長文とかよりもリスニングの方が効率的に点が伸ばせるんです。ですから、むしろおいしいセクションなのです。
ちゃんとしたやり方でやれば、1日30分ほどを1.5~2か月やれば余裕で「聴ける耳」ができますし(センターリスニングに限った話です)、いったんそれができたら1日20分程度でメンテナンスしていけます。
配点高い、そして効率よく点が上げられる…
対策しないでいいわけがないでしょう。
対策しないと、ちゃんとやった人にガツンと負けちゃいますしねー。
聞き流すのか、じっくり聴くのか
これは定番の疑問ですよね。
でも、センター試験のリスニングでほぼ満点が取れない人、つまりリスニング初心者にとっては、すごくはっきりと答えがあります。
聞き流すなんて無意味です。じーっくり聴いてください。
誤解のないように説明しておきますが、聞き流すのがリスニング力の習熟に効果がないわけではありません。
が、効果があるのは、ある程度の力がついた人のみ、です。
ある程度というのはセンターリスニングのレベルなんか軽く超えて、TOEICで800点台後半以上を狙っていこうとか、留学中でそこそこ言いたいことは言えるけどたまにネイティブの言ってること聴けないときがあるとか、そういうレベルです。
なので、おそらくここまで読み進めてくれた方にはまだ関係のない話です。
それでも、聞き流す方がラクですから、そっちの方がいい…と思う人もいるかもしれません。
そういう人はぜひ一度、英語のCDとかラジオをBGMみたいに流して聞き流してみるといいですよ。
完全に雑音になってしまい、まーーったく力が付かないことが分かると思います。
何か月やろうが雑音は雑音、すべて無駄になっちゃいます。
ということで、センターの向けて正しいやり方は、「じっくり聴く」の方です。
簡単で短めの文章を、ひたすら繰り返し繰り返しやることになります。
ただ、「聴く」だけじゃなくて自分でも声に出していきたいので、「じっくり聴き、口を動かす」とかの方が正確かもしれません。
ではその具体的なやり方を説明していきましょう。
具体的な勉強法
まず、使う教材ですが、センター試験の過去問でもセンター対策の問題集でも、なんでもいいです。
が、NHKが出してるようなビジネス系のものやラジオ系のものは、やめておいた方がいいです。
理由は、難しすぎるから。
そもそもセンターのリスニングはナチュラルスピードよりも少し遅めで、リスニングとしては簡単に作られてます。
だからこそ効率的に点を上げられるところなのに、わざわざ難しいものに手を出すと効率が一気に下がる上に、やり進めるのが辛くなります。
よって、選ぶのはセンター試験の過去問かセンター対策用のものに限定しましょう。
個人的におすすめなのは、「センター英語リスニング 満点のコツ」や「ゼロからスタート リスニング―だれにでもできる英語の耳作りトレーニング」です。
いずれも、聴き取りにくいとか間違えやすいとか、そういうネックになりそうなものを中心に編集されてますから、より効率がいいです。
ちなみに後者は、「ゼロから」と言いつつ、そこそこのレベルの単語も普通に出てきますし、もうすでにマーク模試で30点台は毎回取れるとかの受験生でも問題なく使えます。
これらの問題集を使うのならば特に注意点はありませんが、もしセンターの過去問でやりたい、とかの人は、ひとつ注意してほしいことがあります。
対策は必ず、簡単で短めの文章(センターならば第1問と第2問ぐらいのもの)を使え、ということです。
英語は日本語よりもはるかに、単語と単語の音が結合してしまったりします。
リスニングの訓練をする大きな目的のひとつは、その結合などに慣れ、正確に聴き取れるようになることですが、短い文章で何度も何度もやらないとそれに慣れられないのです。
長い文章でやると、多少結合とかがあってもそこに意識がほとんどいきませんし、結局前後の聴き取れたところだけから頭で内容を補ってしまい、正確に聴き取る力が養えないのです。
さ、教材も用意しましたね。
ではそれを繰り返し聴いていきましょう。が!まず…
リスニングをするときは、絶対にスクリプトを見てはいけません。
スクリプトというのは読み上げられている英文のことです。
同じ文章(短いものなのでほんの数秒分)を、まず最低3回は聴きます。
内容が理解できているかどうかに関係なく、です。
それから、英文に合わせてシャドウイングをしてください。
シャドウイングとは、英文を聴いて即座に復唱する方法です。
聴き終えてから復唱、ではありません。
音声にかぶせるようにして復唱しましょう。
何言っているのか分からなくても、どこで単語が切れているのか分からなくても、とにかくスクリプトを見ずにシャドウイングです。
幼い子供みたいに、耳から入れたものをそのまま口に出すわけですね。
言っている単語がちゃんと分かる場合には3~5回ほどのシャドウイングでいいですが、分からない場合にはもう少し繰り返します。
繰り返したら、スクリプトをちらっと見ましょう。
聴き取れなかった場合でも、びっくりするほど簡単な文章が読み上げられていること多いです。
それを見たら、またスクリプトを閉じて、何も見ずに再びシャドウイングを5回以上します。
これをひたすら繰り返してください。
また、問題集にはディクテーション(書き取り)の問題が入っていることが多いのですが、これも併用すると効果的です。
これらを繰り返すと、一気に耳が鍛えられていき、モヤモヤした霧が晴れるように、聴き取れる英文が増えていきますよ。
これを1日30分ほど続けると、1.5~2か月でセンターには十分な「聴く耳」ができます。
センター形式のリスニング問題を通してやるのは、ここからで十分です。
後ろの方の長めのリスニングの方が、前の方の短めのリスニングよりも解きやすいことに気付けるでしょう。
センターリスニングは、長めの方がヒントが多いので解きやすいのです。
いったん「聴く耳」ができたら、1日20分ほど、シャドウイング・ディクテーションと問題演習を織り交ぜてやっていけば、維持するのはラクです。
早めにリスニング対策を始めて「聴く耳」を作っておき、あまり労力をかけずにそれを維持し、センター直前の1か月でまたグッとやり込むと、もっとも効率がいい対策となるでしょう。
補足
具体的なリスニング対策については以上ですが、少しだけ補足を。
まず、たまに質問される、洋楽聴くのはリスニング対策になりますか?というもの。
そんなもん、なるわけがないでしょう。
会話とまったくリズムが違うし速度も違うし、対策としてはとんでもなく的外れです。
僕も洋楽好きですけど、出てくるフレーズすら、センターとは無縁そうなものが多いですし、まぁ何を取ってもセンターリスニングとは無関係ですね。
洋楽聴くならば息抜きとして、というだけにしときましょう。
あと、1.2倍速とか1.5倍速とか、速度がかえられた英文を聴くことに効果があるのか、ですが、これはしっかり効果があります。
対策の最初からこれらを使うのはあまりよくありませんが、ちゃんと「聴く耳」ができてからなら、たまに速くしたものを聴くのはいいですよ。
特に直前期は、1.2倍速を多めに聴き込んでおくと本番でより余裕を持って聴き取れるはずです。
1.5倍速はちょっと速すぎるかなと思いますから、1.2倍速ぐらいでやりましょう。
最初から速めに読み上げる音声が入っている問題集もありますし、無料ソフトやアプリで音声の速度かえるものも転がってますから、うまく利用するといいでしょう。
以上、センター英語のリスニング対策についてでした!
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