音読の重要性とやり方|英語は前から理解していかないと!
受験英語に関わっていると、音読って何を意識してやるの?そもそも音読って必要なの?といった疑問はよく耳にします。
ということで今回は、音読の重要性とやり方についてです。
音読がなぜ大切なのか
解釈や長文の問題をひとつ解きました、解答解説確認したり自分で調べたりしてしっかり理解しました、覚えるべきことも頭に入れました、はい終わり!よかったよかった…
なんて勉強、してないですよね??
そんなんじゃ成績上がりませんよ―。
文章系は特に、復習をくり返すことが大事なのです。
ではどう復習をするのか?
もちろん復習の序盤では、もう一度自分で構造を取り直す、解説を読み直す、ノートを見返して確認する…といった作業が必要ですが、なんといっても復習のメインは音読です。
ひたすら声に出して読む、これに尽きます。
大手予備校にいたときも、優秀な講師は全員が口を揃えて音読が大切!って説いていましたねー。
なぜ音読が必要なのか。
いくつか理由はありますが、まず、音読は「戻り読みができない」ということが挙げられます。
構造を正確に取って訳していくとき、この前置詞句がここを修飾して、この関係詞節はここに掛かって、だからこういう訳になる…、とかをやるわけで、そしてこのプロセスはめちゃくちゃ大事ではあるのですが、これでは読むのが当然遅くなり、受験では間に合いません。
この作業を高速で、できるだけ戻り読みをせずにやれるようにならなければいけないのです。
これは、適当に読む、ただ目を走らせる、とかとはまったく違いますよ。
あくまで、丁寧に構造を取りながら読む、というのを速くしていかなければなりません。
で、音読ってのは声に出して読んでいる以上戻れませんから、この訓練に最適なのです。
また、「馴染みのあるフレーズが一気に増えて速読力がつく」というのも、音読をすべき大きな理由ですね。
日本語でももちろんそうですが、英語は特に、言い回しがそんなに多くないのです。
なので、よくある言い回しをちょっと単語をかえて使いまわしているってケースがほとんどなのです。
最初は読んで理解するのに苦労していたフレーズでも、繰り返し音読することでスムーズに理解できるようになり、それに似たフレーズが別の文章に出てきても、それも瞬時に理解できるようになります。
そして、このような簡単に理解できるフレーズが増えることにより、文章全体を読む速度が上がる、つまり速読につながっていくのです。
速読に一番役に立つのは、異なる文章をたくさん読むことよりも、同じ文章を何度も何度も読むことなのです。
そして、黙読しても少しずつフレーズに馴染んでいくことができますが、目だけじゃなく口も使うし耳も使っちゃう、という音読の方が圧倒的に効率がいいのです。
音読のやり方
構造はもちろん、文法も単語もしっかり確認した文章を用意します。
つまり、きっちり学習した文章ってことですね。
それをとにかく音読します。
別にうまい発音でやろうとしなくてもいいです。
ただ、ちゃんと構造と意味を把握しながら、です。
これがとにかく大事。
ただ声に出しゃいいってことじゃありませんから。
なので、最初は速くは読めないはずです。
えっとここはどういう構造だっけ??みたいにつっかえつっかえ進みます。
でもそれをひたすら繰り返すことで、だんだんさ――っと読んでいけるようになります。
たまに、音読繰り返すって何回ぐらいっすか?3回っすか?5回ぐらいっすか?
とか聞いてくるヤツがいますけど、そんな少ないわけないでしょう。
同じ文章(1文ってことじゃなくて、解釈1ページ分の文とかって意味ね)を1回につき3回連続で読むのを1セットとはしますが、それを日々繰り返すのですから、ものによっては余裕で音読回数3ケタになります。
それぐらいやんなきゃダメです。
好きな音楽って、5回聞いただけで終わったりしないでしょ?
何十回何百回と聞いて、細かいベースやドラムのクセとかまで知っちゃってるのに、それでもなお聞くでしょ。それと同じ。
長文の途中にあるフレーズ聞いたら、その先が勝手に出てきちゃうぐらい音読してください。
そこまでやると、さっきも書いたように、他の長文で似たフレーズ出てきても瞬時にすべてが理解できるようになり、そしてそのようなフレーズが増えていくことで速読ができるようになるのです。
そもそも、英語なんてどの長文でも似たフレーズばっか使いまくっているわけですから。
とにかく、同じ文章や長文を、ひたすらひたすら音読しまくってください。
絶対成績が上がります。
付属CDについて
あ、補足ですが、問題集や参考書に付属してくるCDとかをまず聞いて、とかはしなくていいですよ。
音読は別に耳鍛えるためじゃないし。
あと、特に最初のうちは、付属CD聞きながら音読する、ってのは絶対にやめてください。
そんな速度で理解できるわけないので。
ただの自己満足で終わっちゃいます。
付属CDは、発音などの確認用として、また、ある程度音読やり込んだときに聞いて自分の速度なんてまだまだだと自分をビビらせる用として、ご使用ください。
AIM予備校では当然音読は超重視!ですから、毎日の課題に音読30分または音読20分が必ず出されます。
こういうふうに読むんだよ―、って指導もしますし、家じゃなくAIMで音読していきたいとか、恥ずかしくて家族がいる前ではできないとか、って生徒には、だ―れもいない教室でひとりだけで音読する「音読タイム」が設けられてます(笑)。
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